アコースティックギター製作家 杉田健司とそのスタッフによるギター製作やリペア作業の様子を紹介

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もう二週間経つ、ずっと言葉も出なかった。

そのとき僕は西村歩さんと高地にいた。情報が入ってすぐにテレビを点けた僕たちはライブでその惨状を見てしまった。二人でツアー中だったのだけどその後の数日は二人とも気が沈んだままだった。今なお原発による人災は続いている訳だ。僕たちはじわじわと殺されていくのだろうか?ネット見てて楽観的な人がなんと多いことかと愕然とした、ここ数日はさすがに少なくなってきたけれど。

電気、本当に要るのか?ネオンとか、富山じゃ特にパチンコ屋。コンビニで24時間買い物できなければ生きてゆけないか?そんなにクーラーで冷やさなければならないのか?僕は山小屋との二重生活だけど山じゃほとんど電気なんか使えないぞ。物資は2週間に一度のヘリコプターか担いで登るけどたいして不自由ない。産業が停滞する?そんなにも物質的豊かさだけの尺度で先進国でいたいか?

あ、そうだ!ギター作りは結構電気を使っているなあ。っていうか効率の問題でだんだん多く使うようになっただけで、究極いえば材料の管理とか胴曲げ、にかわ、ぐらいであとは電動工具なくても作れるのだ。しんどいけど。僕が独立してギター作りを始めた頃はほぼ手道具だけで作っていた。これを機に初心をとりもどしてみよう。今の若い人たちは(と言ったら偉そうだけど)最初からすべてがお膳立てされていて、機械も便利な専用工具、そして情報も容易に入手できる。それがかえって豊かな創造力、ハンドスキルが育たないかもしれない。

で、いきなりですが高いスキルを身につけ自らの手でギターを作るための教室をやろうと思う。若干名募集です。

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